世の中には星の数ほど会社があって、日本国内の法人は200万以上あるようです。従業員10人以上の法人に絞ってみても約44万社とのこと。
https://www.net-bizs.jp/dataguide/19007/
企業サイトで得られる情報と得られない情報
転職活動時に企業サイトで情報収集
そのため、転職活動時には見たことも聞いたこともないような会社もたくさん出てきます。そんなとき一番最初にするのは、その会社のwebサイトで情報を集めることかと思います。
多くの会社は所在地、代表者名、設立年月日、資本金、従業員数などが並んでいて、これだけでもぼんやりとどのような会社かぼんやりと見えてきそうです。さらに経営方針・メッセージ、沿革、組織図、事業紹介などがあると、出会った募集案件がどのような組織のどのようなポジションでどのような役割を担っているかも想像できそうです。
こういった情報とならんで、株式市場に上場しているかどうかも分かるかと思います。「東証プライム上場」とかですね。上場している企業であれば、IR情報などで、売上だけでなく経常利益や資産、負債の内訳なども知ることができ、会社が安定しているか、成長していくかなども読み取ることができると思います。
日本の企業の大半は未上場
しかし日本の取引所に上場している企業はたった4,000社ほどしかありません。
https://www.jpx.co.jp/listing/co/index.html
そのため、大半の会社では経常利益はもちろんのこと売上高すら分からない場合もあるかと思います。
転職理由の第1位は「給与が低い・昇級が見込めない」とのことなので、そもそも会社自体が利益を稼ぎ出しているかは転職時の大事なポイントになるはずです。
https://doda.jp/guide/reason/
バフェット・コードなら未上場企業の情報も
未上場企業は、企業サイトで財務状況を確認しにくい
未上場でもサントリーや田中貴金属のような大企業であれば、企業サイト上で収益に関する情報なども掲載していますが、従業員100人くらいの未上場企業であればそのような情報を掲載していることは稀だと思います。
例えば「小さなお葬式」というサービスを提供している「株式会社ユニクエスト」は2024年1月現在では上場していないので、企業サイトでも売上高、純利益、利益率などの情報は確認できません。
企業分析に必要な情報がそろうバフェット・コード
転職者のこの問題を解決してくれるひとつが「バフェット・コード」というサイトです。
https://www.buffett-code.com/
例えば前述の「株式会社ユニクエスト」だと下記のような情報が確認できます。
https://www.buffett-code.com/company/c3wbjled95/
売上は分かりませんが、2019年3月期で11.86億円、2020年3月期で12.21億円の純利益を稼ぎ出していることがわかります。
こちらのサイトを参考にすると全業種一人当たりの売上高の中央値が3,500万円なので、従業員数261名なら売上高は91億円くらいと予想できます。直近の純利益が12億円ほどなので、利益率は13%強となり非常に収益性が高いことが想像できます。
大企業でない限り「儲かってますよ!」という会社はなかなか見つけにくいと思いますが、気になる求人を出している会社の収益性は比較できるのではないかと思います。
財務や会計の数字を理解するために
財務3表一体理解法
初版は2007年なのですが、2021年に新版がでている「財務3表一体理解法」という本がおすすめです。
損益計算書(PLと呼ばれます)や貸借対照表(BSと呼ばれます)はもちろんのこと、基本的な「五つの利益(売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益)」の解説もあるので、はじめて会計に触れる方にとっても読みやすいと思います。
クチコミや転職エージェントなどの情報だけではわからない、会社の財務情報を調べる方法を紹介してみました。自分は、過去2回の転職で有料ですが「帝国データバンク」というものも活用してみました。
みなさんのよい転職の助けになればと思います。